2014年8月17日日曜日

第37回 鳥人間コンテストなど

「お前たちはいつまでボーリング(前記事参照)をやっているんだ?」と、視聴者の方からお叱りを受けました。
はい。ブログの更新をサボっておりました。特に理由はございません。
 遅れを取り戻す意味でも、今回のは長めの記事になります。

7月20日頃、世界記録挑戦機である2号機のシート・フィッティングを行いました。

 
 「なんかペダルがグラつくんだけど・・・」とのパイロットコメント。
そう、あまり熱心に作らなかったペダル周りのモックアップが外れかけてました。

ということで、今度は少し熱心に(チャッチャと)作り直し。
 
最後に接着剤でクランクBBを固定。
そしてその乾燥には、最近作業場に導入されたスポット・クーラーの排気を利用。
 

 
「こんなもんかなー」「ちょっとちがうなー」と、スペーサーの厚み・位置を変えながら、ベストなシート・ポジションを探っていきました。
結局、あれこれ悩んだ割には、ほぼ当初案に落ち着くところはお約束。
最終結果を図面に反映しました。

 一方、こちらでは自転車族な人々が整備作業を実施中。
パイロットは自分のチャリの整備を丸投げしていました。几帳面でキレイ好きなメンバーがいて良かったね。
 

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7月26日、27日は第37回鳥人間コンテストの観戦に出かけました。

 
ものすごい暑さで、26日に至っては、彦根市の史上最高気温を更新したとのこと。
しかし、それにも負けない熱いフライトが琵琶湖を賑わせました。
詳しくは9月3日のテレビ放送をぜひご覧ください! http://www.ytv.co.jp/birdman/

今回、我々は出場しなかったのですが(というか、もう当分出るつもりは無く、世界記録挑戦に専念します)、これまでにお世話になったチームのお手伝いをさせていただきました。

 
 
 
 
 
 


 出場の有無に関わらず、毎年足を運んでおりますが、この緊張感はやはり現場でしか味わえません。
機体の最終調整、天候予測、フライト戦略 etc... 琵琶湖岸で茹で上がりそうになりながら、なおも頭をひねって唸りをあげている鳥人間たちの姿は一見の価値ありです。
テレビ放送で興味をもたれた方は、来年ぜひ現地へお越しください!

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で、祭りも終わって、「うちらもがんばらなきゃねー」とばかりに通常営業へと戻る我々。

8月上旬は2号機製作と並行して進めている1号機の修復作業がメインでした。
 
 
 
 これで全ての主翼のプランク貼りが終了です。
ここから、ケブラークロスFRPのエルロンを取り付け、テールパイプを復元し、操舵系を復元し・・・
1号機の復活は来年GW頃かと思います。復活後の用途としては、

 (1)2号機用パーツのフライング・テスト・ベッド機
 (2)チーム員及び部外パイロットによる操縦評価(実際に飛んでもらう)
 (3)部内、部外グラウンド・クルー(テールプッシャー、ウィングランナー等)の実地養成

こんなのを想定しています。要は使い(遊び)倒してやろうと。
まず最初はうちの代表(設計)が体験搭乗するのだと思います。私は体格的に無理なので、安全サポートに回ったり、上記(3)を試してみたりするつもりです。
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そしてようやく現在。
8月16日は2号機のコックピット・フレーム用パイプの成型を行いました。
 ↑プリプレグ・シート(炭素繊維と接着材が一体化したシート)の採寸、カッティング作業
 ↑カッティングしたプリプレグをアルミパイプに巻きつけている
(夏場なので付きが良すぎる・・・)
 
 
↑プリプレグやらピールクロスやらで遊ぶかわいそうな子

そういえば、作業場に久々の工作機械の導入がありました。
 ↑バンドソー。これでベニヤ材を使った冶具作成が楽になります。
幅はともかくとして、奥行き方向が無限大なので、長物加工に便利。
 ↑ベルトサンダー。荒削りが一瞬で出来ちゃいます。
 ↑XYテーブル。更に精密な穴あけが可能に。
これが一番、製作精度に効く設備導入じゃないかと。
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そんなこんなで、Team Fは日々細々と活動中です。ついでだからメンバー募集の宣伝をば。

活動場所は愛知県安城市。平日はお仕事ですので、土日の週末しか営業してません。
メンバーの年代は20代後半~30代前半。会社も出身校もバラバラの有志の集まりです。
「毎週来なきゃいけない」なんて縛りは無く、来たいときに来て、製作作業をやってもらえればOK。製作作業はパスして、テストフライトのみの参加でもOKです。学生 or 社会人の制限もありません。

まあ正直、男ばかりの趣味チームですが、興味があればこちらにご連絡ください。
製作作業場の見学・研修や、製作技術・フライト手法についても相談に乗れるかと思います。

もしくは
までどうぞ。

ではこれからもよろしくお願い致します。

2014年6月22日日曜日

6月21日 桶川TF見学

今日は桶川市にあるホンダエアポートにやってきました。
目的は東京理科大ACMさんのTF見学と、記録飛行候補地としての空港調査です。

・・・が、思いのほか、早く着きすぎたので暇な時間が出来てしまいました。


一汗流した我々は、思いも新たにホンダエアポートへ・・・

現地には東京理科大学ACMさん、そして昨年の鳥コンDST部門覇者の東工大Meisterさんがいらっしゃいました。
どちらの機体も翼端灯が着いており、闇夜にその存在感を誇示しておりました。

日の出後、さっそくTFが開始されました。
まずは東工大Meisterさん。いきなり長めの距離を飛行。終始安定したフライトで、さすがの一言に尽きます。


次に、理科大ACMさんの直線飛行。
縦方向の操縦はもはや問題なく、特に着陸が非常にスムーズでした。
推力の増減による高度維持や進路保持のためのラダー小操舵・・・着々と実力を伸ばしている様子が伺えました。

うちのパイロットもこっそり併走して様子を見ていたようです。
「正しくラダー機を乗りこなせてる感じだね」と言っていました。


TFはまだまだ続きます。
直線飛行の次は、横方向の操縦性を試すべく、飛行経路をC字にとったカーブ飛行を行っていました。

ラダーを使うと、横滑りに伴うDrag増により高度損失が生じます。
ゆえに、鳥コンTT部門のようなUターン旋回時には、ある程度の高度余裕・推力の増加が必要になってきます。

また、旋回開始時の操舵が大きすぎた場合、横滑り過ぎて、当て舵でヨーイングを止めきれず、着水してしまうこともあります。ゆえに、ラダーを使ったトレーニングでは、どのくらいの操舵量で機体のヨーイングを止められるかの体感を得ることが重要になってきます。

横方向操舵のTFは、機体損傷のリスクが増すので、十分にお気をつけください。


↑ さすがにくたびれたオジサンたち。徹夜でボーリングして、TFとか、もう若くないんですから・・・


では、今日はこのへんで。

2014年5月25日日曜日

5月24日 名工大NIEWs 1st Flight

今日は名工大NIEWsさんの初回TF見学のため、飛騨エアパークに行って来ました。

もうすぐ6月になるというのに、標高の高い飛騨では早朝の気温が、なんと2℃・・・
これでもNIEWsのメンバーさん曰く、「暖かい方」とのこと。特徴的な下り坂滑走路といい、なかなか侮れない飛行場です。

 組み立て中に打ち合わせ中のお二人。
手前の移動式ワゴンはTF時には特に便利のよう。うちのTFでもぜひ導入したいと思いました。

 まだ寒い中、飛行場エプロンにて機体組み立て中のクルーたち。

 私は自転車にあまり詳しくないのですが、こういうスタイルのものもあるんだそうで。
アップライト型でアームレスト?のついた搭乗姿勢。人力飛行機ではあまりお目にかからない形式です。フェアリングの投影面積が小さくできそうな感じ。

 空撮用のクアッド・ローター機です。これによりTV局顔負けの迫力ある映像が撮影可能。
GPS搭載で、uncontrolableになった際は自動GO HOMEな機能もあるとのこと。すごい。
なお、システム全体で約30万円とのこと。悩んでしまう絶妙なお値段です。
我々のTFにもぜひ来ていただきたい・・・!
 回転試験中です。さすがに歯とび等は無く、ブンブン回っておりました。

 組立までには色々とトラブルがあったみたいですが、そこはまあ、初回TFのご愛嬌。
臨機応変に対処できるNIEWsさんのポテンシャルが光ります。
そして、「こんな不備があったよ」ということをきちんと記録しているようでした。次回TFでは、よりスマートな運用が期待できそうです。

操舵のニュートラルずれを調整している様子です。
やみくもにフライトを重ねるのではなく、毎回、点検と修正を積み重ねていく様子に安定感を覚えます。

TF開始後は、適宜、操舵系やプロペラ系の調整を行いつつ、滑走試験からジャンプ試験へと移行していきました。
詳しい飛行内容については、NIEWsさんからの発信をご覧ください。


↑こちらは初飛行後のパイロット。驚いたような、不安なような、でもそれ以上に嬉しそうな表情が印象的でした。
これはグラウンド・クルーも同様で、やはり、自分たちの作った機体が初めて浮き上がるのを見た後は、それまでの疲れも吹き飛ぶような、笑顔あふれる雰囲気に満ちていました。

おまけで、未だに腰痛持ちのうちのメンバー。出産祝いの品、ありがとう!

 今回は初回TFということもあり、初飛行の後に、数本飛ばして終了の判断を下したようです。
「あと一本、その一本が命取り」でしたか・・・
ラジコン経験の豊富なチーム監督(?)の方が漏らした格言の下、成功裏に初回TFを終えたNIEWsさんでした。

 次回TFは6月中旬とのこと。今後も期待大のチームでございました。


各地では、今年度鳥人間コンテスト出場チームによるテスト・フライトが本格化しているようです。
なんとなく、今年度は全体的なレベルが上がっているように思えます。
狭い業界の話なんですが、これは少し、面白いことになりそうな予感がします・・・!

2014年5月18日日曜日

5月18日

だんだんと暖かくなってきました。絶好の作業日和です。


今夏の鳥人間コンテストに向け、各地では出場チームによるテストフライトが本格化してきました。
Youtube等にアップされるTF動画が週末の楽しみになりつつあります。

さて、こちらは地味な作業が続きいています。現在は1号機の主翼修復、2号機の設計作業が進行中。

こちらは2号機のモックアップです。



発泡材で整形した背もたれ、クランク位置の調整アームを追加しました。
(黒いのは既製品のクッション材)
もう一度、パイロットに乗ってもらわないと、座席位置は最終決定できないようです。

一方、1号機の主翼修復はリブ付けに入りました。
1号機の主翼桁は多段階・部分積層のCFパイプを使用しているため、断面が楕円形状になっています。真円の桁穴では隙間が出来てしまうので、上の写真のような、少々複雑な形の桁穴を開けています。 この作業がまた面倒くさい・・・

 主翼桁にリブを通した姿です。
リブの桁穴は翼厚ギリギリに設定しているので、上面・下面に補強板をかましてやらないと、桁に通した時点でリブが歪んでしまいます。
リブキャップ等の補強材が取り付けば、上面・下面の補強板は用済みとなります。


おまけ:うちの作業場のツアー映像。携帯で撮ったので画質悪いですが、お暇ならどうぞ。
     (掃除しないといけないね・・・)
 

2014年5月12日月曜日

5月11日 その2

◇後縁用高精度スタイロ三角材の作り方
 これまで後縁のコア材はリブの後縁補強材をガイドにしてリブ付け後の空中作戦で切り出していましたが、やっぱり精度がイマイチなので一念発起してテンプレートを専用に起こして機ってみました。

上面側カット

前側端面&下面側カット
  角部のポケットがポイントです。

切り出された三角材は後縁側が少し余り、糸を引いています。
角の切り欠きはトリミング用のマーキングです。

後縁側と前側端面のバリをトリミングして完成
 今までのやり方に比べて材料歩留まりが悪化してますが、精度が格段に良くなっています。






5月11日

2年9ヶ月ぶりに3回目の主桁荷重試験を行い、1号機主桁の強度・剛性を確認ました。
 
(1) 主桁自重のみ
 内翼-外翼の接合部ガタが大きそうです。

(2) 1G
 飛行中とほぼ同じ反り具合です。

(3) 1.5G 
 たわみ計測の様子です。


 ◇1.5G時の主桁差込部拡大 
  圧縮側の反対側に1.5mmほどの隙間が見えます。
  カンザシの嵌めあい調整が必要かもしれません。


◇変位計測結果
 今回は翼端変位を計り忘れてしまいましたが、荷重点の変位は過去2回とほぼ同等で桁自体は問題なく使用できそうです。
 

2014年5月10日土曜日

5月10日

ヤマハ エアロセプシーさんのFAI世界記録飛行(距離部門)の見学に、富士川滑空場に行ってきました。
・・・が、天候不適ということで明日に延期に。
筆者は残念ながら明日の見学にはいけませんが、世界記録樹立を祈念いたしております!

ところで、上の写真でも分かるかと思いますが、富士川滑空場の川サイドにテトラによる護岸工事が施されていました。南海トラフ地震の対策でしょうか?
 


本日は東京大学さんと東海大学さんのTFも行われていました。
特に東海大学さんの機体形状は面白く、脚が長い低翼式の人力機でした。今後も注目です。

最後に、TFの運用方法について、ひとつレポートを書きました。
私の経験則から来るもので、いい加減なものですが、何かのお役に立てば幸いです。

TF運用法_低速時のテール保持ランナーの役割について_TeamF

(当ブログ右下のDOCUMENTリンクからも閲覧可能です)