今日のはちょっと長編。
今週末は東京理科大ACMさんのパイプ焼き研修第2弾です。
来年度の機体の胴体パイプ、テールパイプを一緒に作りました。総勢10名の学生さんが作業場に入ると、何とも手狭ですが、とても賑やかでした。
↑ まずは離型処理中。これを間違うとCFパイプがマンドレル(型)から抜けなくなり、悲しい結果となります。離型剤はCASTさんより購入のもの。ACMさんもご購入されたとのこと。
↑ 離型の後は最初の積層を開始。予め電熱線でマンドレルを温めてから行います。
↑ こちらは次の積層をプリプレグ(CFパイプの材料)シートから切り出し中。
なにやら楽しげでありました。
↑ こちらは研修第1弾で製作したコックピット用パイプの出来姿。良い笑顔です。
↑ お昼ごはん。チームFのメンバーでACM OBのH山先輩がおごってくれました。
↑ 電熱線を使ってCFパイプを焼き上げ中。4箇所、熱伝対を使って温度を計測・管理しました。
↑ 温度管理中に晩ごはんです。今回もお寿司です。H山先輩、ごちそうさまでした。
↑ 翌日、無事に焼きあがってマンドレルから抜いたCFパイプです。
↑ このようにバズーカ砲よろしくトラックに積んで帰るそうです。
↑ 長時間の作業、お疲れ様でした!また遊びにきてね。
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こちらは、土曜夜から遊びに来てくださった名工大NIEWs H川さんの力作ギヤ・ボックスです。
↑ 潤滑剤封入式で油切れの心配なし。内蔵ベベルギヤの下端がしっかり潤滑剤をすくって回転します。機体の姿勢角範囲を見極めて潤滑剤の量を調整したそうです。
長時間フライトを行うディスタンス機にはかなり有効な仕組みで、一同感動。
↑ こちらはギヤ・ボックスに付くスプロケットです。よく見ると、キーが一体化したスグレモノ!
↑ はめ合いもバッチリで、このあたりに熱い魂を感じます。
ACMの駆動さんも心打たれ、さっそくNIEWs H川さんの名刺をもらっていました。鳥人間には心強い発注先です。
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最後に、テストCFパイプの破壊試験を行いました。
↑ このパイプ、2008年に購入したプリプレグで作成しており、冷凍保存していたとはいえ、5年熟成物の劣化パイプです。どこまで荷重に耐えるのか、その結果如何で、今後の材料節約術、設計に好影響がもたらされるかも?
↑ H川さんにもご協力いただきました。
↑ とっくに予想対荷重を超えて、たわみまくるCFパイプ。次の瞬間折れるかもしれないという緊張感が顔に表れている非常に良い写真です。
↑ 折れました。結果は「予想以上に耐えたなぁ」です。過去に同じプリプレグを使って同積層構成・同寸法のCFパイプを作成し、同じ試験を行いましたが、同じくらい持ちました。
設計者曰く、『最初と最後の積層が90degの「ダブルリング構造」のパイプだから、積層間の接着剤劣化を補助するような形になってるけど、それを鑑みても面白い結果だね』
ちなみに、破談の瞬間は爆竹のような破砕音が鳴り響きました。
動画も撮っているので後日アップします。
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今週末は盛りだくさんでございました。
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